心臓病の一種、狭心症と診断されたら、その主な症状である「胸痛」への対処が治療の中心となります。
実際に、胸痛が起こったときの対処としては、ニトログリセリン舌下錠を服用します。ニトログリセリンは、狭心症の胸痛の特効薬だからです。そのほか、胸痛が起こらないように予防する治療法がとられます。
たとえば、次のような方法がとられます。
1.抗狭心症薬を服用する。
2.手術を受ける。
1.抗狭心症薬を服用する。
抗狭心症薬には、大きくわけて、「硝酸薬」「ベータ遮断薬」「カルシウム拮抗薬」の3つがあります。
●「硝酸薬」・・・ニトログリセリンは、硝酸薬の一種です。ニトログリセリンの舌下錠は、胸痛が実際に起こったときにそれを押さえるために用いられる薬です。一方、胸痛を予防するために内服可能な形の硝酸薬を、ベータ遮断薬やカルシウム拮抗薬と併せて、1日に数回、時間を決めて服用します。ニトログリセリンは内服では効力がないため、最近は、胸の皮膚から吸収させる貼り薬が用いられることがあります。
●「カルシウム拮抗薬」・・・すべての狭心症のタイプに有効な薬ですが、特に安静狭心症に効果があります。
●「ベータ遮断薬」・・・ベータ遮断薬は、労作狭心症に効果があります。
2.手術を受ける。
これらの薬を服用しても胸痛が軽減しない場合は、手術をおこなう場合があります。
そのほか、高血圧や高コレステロール血症、糖尿病などは、狭心症の危険因子となりますので、そちらの治療を継続することが大切です。
狭心症と診断されると、ニトログリセリン舌下錠による胸痛を抑える治療と、抗狭心症薬(「硝酸薬」「ベータ遮断薬」「カルシウム拮抗薬」)および手術による胸痛を予防する治療が開始されます。もちろんこれらは非常に大切な治療法ですが、予後には、日ごろの生活が大きくかかわります。狭心症のリスクを少しでも下げるような生活へと改善する必要があります。
以下にその注意点をあげます。
1.運動について・・・過激な運動は避けます。
2.トイレについて・・・冬の夜間には、トイレに行くのではなく排尿には尿瓶(しびん)を用いるか、トイレを暖かくする工夫をします。また、排便時には強くいきまないようにしましょう。
3.生活に余裕をもつ・・・早朝は狭心症を起こしやすく、冬は特にその危険が高まります。朝、あわただしく出勤するのはよくありません。また、睡眠不足は狭心症のリスクをあげます。夜更かしをしないことが大切です。
4.入浴、洗顔・・・入浴は熱い湯や長湯は避けます。冬の浴室は、あらかじめ湯船のふたをあけておくなど、浴室を十分にあたためてから入るようにします。また、朝の洗顔に使う水も温水を使うようにします。
5.食事・・・腹八分目にしましょう。満腹になると心臓の働きが活発になり、負担をかけることになります。また、消化のために血液が胃や腸に集中し、その結果、心臓へまわるはずの血液が不足がちになるからです。そのほか、食べすぎによる肥満は、狭心症の原因となる動脈硬化を進めます。高血圧症、糖尿病、高脂血症といった疾患がある方は、それらの治療のためにも食事の改善を進めましょう。
6.喫煙・・・禁煙!は、いうまでもありません。
7.心身のストレス・・・動脈硬化を進める危険因子です。気持ちをゆったりと持ちましょう。