近年、心臓病で亡くなる人が増えています。以前は、脳卒中のほうが多かったのですが、現在は、がんについで、日本人の死因の第2位になっています。心臓病のなかでもっとも注目されているのが、狭心症と心筋梗塞です。両者をまとめて「虚血性心疾患」と呼びます。
狭心症というのは、心臓そのものに酸素を送っている冠動脈が、動脈硬化などによって狭くなった結果、心臓が必要とする血液を得られなくなったときに生じる病気です。
一方、心筋梗塞は、心臓を動かす筋肉(これを「心筋」と呼びます)に酸素を含んだ血液を運んでいる血管が詰まり、極端に細くなった結果、その部分より先に血液が流れなくなって、心筋が壊れてしまい、もはや回復不可能な状態になったものです。
狭心症と心筋梗塞は良く似ていますが、違う病気です。以下に、共通する症状の、微妙な違いをあげます。
心筋梗塞
・胸痛・・・強い痛みです。持続時間は20~数時間です。安静にしても、なおりません。ニトログリセリンでも改善しません。
・そのほかの症状・・・顔面蒼白、冷や汗がみられます。不整脈が出やすく、意識障害や嘔吐がときおりあります。
狭心症
・胸痛・・・締め付けられる感じの痛みがあります。持続時間は3~15分程度です。安静にすると、なおります。ニトログリセリンで改善します。
・そのほかの症状・・・不整脈が時折ありますが、さほど多くはありません。嘔吐が時折みられます。
*心筋梗塞にみられるような、顔面蒼白、冷や汗、意識障害はありません。
現在、がんに次いで、日本人の死因の第2位を占めるのが、心臓病です。なかでももっとも注目されているのが、狭心症や心筋梗塞といった、「虚血性心疾患」です。「虚血(きょけつ)」とは、心筋(心臓の筋肉)に必要なだけの血液が冠動脈(かんどうみゃく)から供給されなくなってしまうことをいいます。冠動脈の動脈硬化が原因によるものです。
狭心症や心筋梗塞はどのように診断されるのでしょうか。
狭心症や心筋梗塞の場合、まずその最大の特徴である胸痛によって判断します。ただし、狭心症や心筋梗塞のなかには、胸痛がほとんどみられないものもあります。これを無症候性の虚血性心疾患といい、お年寄りに多くみられます。
そのため、胸痛といった自覚症状だけでなく、心電図による検査が必要となります。
心電図は、心筋での電圧の変動を身体の表面からとらえる検査で、あらゆる心臓病で必須の検査です。心筋のさまざまな変化が明らかになります。特に、不整脈、心筋梗塞、狭心症には欠かせない検査です。
心電図をとると、虚血性心疾患ならばそれ特有の心電図変化が現れます。しかし、狭心症の場合、このような変化は、発作の起こっているときにしかみられません。一方、心筋梗塞の場合は、通常、心筋に回復不可能な傷跡が明確に残っていることから、発作のない場合でも心電図で病的な変化をとらえることが可能です。
*ただし、一部、軽い心筋梗塞の場合は、傷跡がわからないこともあります。